「ナ・ホク・ハノハノ・アワード」は、ハワイのグラミー賞と言われる、ハワイ音楽業界の音楽賞。これまでの歴代受賞者には、IZことイズラエル・カマカヴィヴォオレ、ジェイク・シマブクロ、ケアリイ・レイシェル、テレサ･ブライト、ダニエル･ホー、ピーター･ムーン、ハリー･オーウェンズ、シリル･パヒヌイ、ブラザーズ･カジメロ、エイミー・ハナイアリイ・ギリオム、レッドワード・カアパナ、カアウ･クレイター･ボーイズ、元ナ・パラパライのクアナ・トレス・カヘレ、デニス･カマカヒ、マーク・ヤマナカ、メルヴィン･リード、マカハ・サンズなどなど、蒼々たる面々が並びます。

「ナ・ホク（Na Hoku＝星）・ハノハノ（Hanohano＝栄光、輝き）」とは「輝かしい星」の意味。始まりは1978年で、その当時ハワイで唯一のトラディショナル・ハワイアン･ミュージック専門局だったKCCN-AMのDJが創設。当時は一般市民の投票によって受賞者が決まっていたようですが、グラミー賞を運営するNARASにならって、1982年にハワイの音楽＆レコード業界振興のため非営利団体HARA（Hawaii Academy of Recording Arts＝ハワイレコード芸術アカデミー）が設立されてからは、同アカデミー会員の投票によって受賞者が決定されています。
授賞式は毎年５月に開催され、式の模様はテレビ生中継やライブストリーミングされます。日本でもその注目度は高く、前月の４月には最終ノミネート者の発表とともに、ハワイから歴代受賞アーティストらを招いて、舞浜アンフィシアターで「ナ・ホク・ハノハノ・アワード2016ノミネーション＆ミュージック･フェスティバル」が開催されるほど。

そして第39回を迎えた2016年の授賞式は５月28日（土）ハワイ･コンベンション･センターで開催されました。
30以上ある賞のうち、トラディショナル・ハワイアン音楽の受賞結果を見ると、４月に来日したアーティストたちの活躍が華々しく、ナタリー・アイ・カマウウの作品は最優秀女性ボーカリスト賞と最優秀シングル賞、最優秀エンジニア賞に、チャッド・タカツギも最優秀ハワイアンミュージックアルバム賞、ライナーノーツ賞、ハワイ語パフォーマンス賞、ハワイ語曲の作曲家に与えられるハクメレ賞に、そしてヘンリー･カポノ、ジョン・クルーズ、ブラザー・ノーランドというハワイを代表するアーティストたちが組んだスーパー･トリオ、ザ･ラフ･ライダーズが、最優秀EP賞に輝きました。また元HAPAのメンバーで、現在ソロとして活躍するネイサン・アヴェアウは最優秀楽曲賞と最優秀アイランドミュージックアルバム賞を受賞。
そして、トイズとの親交も深いハーブオオタジュニアは、職人肌プレイヤーのブライアン・トレンティーノと組んだ『’Ukulele Friends』で最優秀ウクレレアルバム賞を受賞しました！
また、近年、日本人の活躍が目立ってきたハワイアン･シーンですが、審査員部門の最優秀インターナショナル･アルバムにノミネートされていたのは、トイズミュージックスクール座間教室でウクレレ講師をつとめるハワイアン･シンガーKeiko（AO AQUA）の『Kupulau』(http://magazine.toysmusic.com/listen_007/)、そして近年、日本の若手実力派プレイヤーとして頭角を現してきたRIO（『I around』）、渡辺海智（『New World』）、名渡山遼（『Ukulele Splash』『Ukulele Merry Christmas』）らのアルバム。その結果、栄えあるナ・ホク・ハノハノに輝いたのは、23歳の名渡山遼『UKULELE SPLASH!』でした！

■主な受賞アルバム

Natalie Ai Kamauu
『La La La La』
(2015年　Keko Records)

Chad Takatsugi
『Ahuwale』
（2015年　Koops2）

The Rough Riders
『We Ride – EP』
（2015年　Rough Rider Records）

Nathan Aweau
『’Āina Hānau』
(2015年　Bass Plus Music Arts)
http://www.nathanaweau.com/index.htm

Bryan Tolentino and Herb Ohta, Jr.
『’Ukulele Friends』
（2015年　Neos Productions）

名渡山遼
『UKULELE SPLASH！』
（2015年　INSENSE MUSIC WORKS）