最初に紹介するHAPAは、ネイティブハワイ人のケリィ・カネアリィとポップス感覚を持ったニューヨーク出身のバリー・フラナガンとの2人の音楽性が見事に融合した、とても素敵なサウンドを奏でる2人組のバンド。90年代初頭から始まった近代ハワイアンブームの先駆けとなった存在です。
HAPAのCDは、何を聴いても外れがありませんが、フラを踊る人達の参考曲となった「Ka Uluwehi O Ke Kai」を収録した本作品が初心者にはおすすめ。
ゲストミュージシャンのクレジットには、ニューヨーク出身のバリー・フラナガンの人脈であろう、70年代全米シンガー・ソングライターの時代から活躍するスティーブン・スティルスやケニー・ロギンスの名前が入っています。
一時解散していましたが、現在は、オリジナルメンバーのケリィ・カネアリィに替わって新メンバーを迎えながら再活動をしています。

bnr_itunesamazonHAPA『HAPA』hapa
(1992 Mountain Apple)

 

 

続いて、1997年に心臓発作の為に惜しくもこの世を去ったIZ(イズ、Israelの略称)、近代ハワイアンミュージックのカリスマ的シンガーの3枚目のソロアルバムです。
彼のCDもまた、どれを聴いても外れはありません。トイズミュージックスクールでは、本作品の収録曲をレッスンでとりあげることがあり、ウクレレの魅力を感じることができるCDとしておすすめしています。

FacingFuturebnr_itunesamazonIsrael Kamakawio’ole
『Facing Future』
(1993 Mountain Apple)

 

 

こちらは90年代後期近代のウクレレブームのきっかけとなった伝説的な2人組グループのCD。
ウクレレのトロイ・フェルナンデスのテクニックは、ギター的な要素も含まれていてとてもスリリング!早弾きのソロプレイがウクレレ好きの興味をあおります。ジェイク・シマブクロも少年時代に彼から影響を受けたとか。

ValleyStyle

Ka’au Crater Boysbnr_itunesamazon
『Valley Style』
(1995 Roy Sukama Productions)

 

 

2000年代以降のウクレレブームのきっかけを作り、その中心で活躍している人がジェイク・シマブクロです。
10代の頃から天才的なテクニックの持ち主。「1998年、雑誌の取材で秋葉原の喫茶店で会ったとき、私が持っていたウクレレを見せたところ、取材そっちのけで弾き始め、ちょっとしたミニライブ的な雰囲気に」と、トイズ校長おもたに氏は振り返ります。頭の中は100%ウクレレの事しかないまさにウクレレ・バーチュオーソ。

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『Hula Girls』
(2007 Hitchhike Records)

 

 

ハワイで、若い世代がウクレレを始めるきっかけになったヒーローは、圧倒的にジェイク・シマブクロですが、伝説的なウクレレ奏者、オータさんの血を引くサラブレッドで、オータさんの息子であるハーブ・オオタ・ジュニアの存在は現代のハワイ音楽シーンを語る上で欠かせません。
正確で確実なテクニックと音楽的センスの良さには素晴らしいものがあり、派手な演奏ではないため、CDを一聴しただけではわかりにくいのですが、「演奏をコピーしてみると難しいことをさらりと弾いていることに気づかされます」(おもたに氏)。

bnr_itunesamazonpureandsimpleHerb Ohta Jr.
『Pure and Simple』
(2010 Koa Records)