2016.12.18

運指を極める! 若手技巧派ウクレレ奏者、カレイ・ガミアオによる独自の基礎トレーニング方法

2016年に日本で行われたカマカ100周年記念コンサートでも、華麗なテクニックで客席を魅了したハワイの若手ウクレレ・プレイヤー、カレイ・ガミアオが来日し、渋谷のトイズミュージックスクールでワークショップを行いました。28歳のカレイは、2009年にハワイ最高峰の音楽賞ナ・ホク・ハノハノ・アワードでインストゥルメンタル・アルバム部門にノミネートされ、その確実なテクニックと表現力が今後の活躍を期待させています。そんな彼の超絶プレイを可能にする独自の基礎トレーニング方法が、ワークショップで明らかに。その一部をご紹介します。

<基礎トレーニング その1>
201612_play_14弦の1フレットを人差し指で押さえて弾き、続いて3フレットを中指で、次に5フレットを薬指で、そして7フレットを小指で押さえて弾きます。このとき、一度押さえた指は離さず、小指が7フレットを押さえきるまでしっかり他の指もホールドすることで、左手の指を広げるトレーニングになります(図1)。この1、3、5、7フレットの動きを3弦、2弦、1弦でも同様に行います。

201612_play_2同じ要領で、1弦の1フレットを人差し指で、2フレットを中指で、3フレットを薬指で、4フレットを小指で押さえて弾くトレーニングも有効です(図2)。これも1弦から2弦、3弦、4弦へと同様に行うことで、指の動きを敏速にします。

 

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<基礎トレーニング その2>
201612_play_3図3にある2つのコード、Am7(C6とも呼ぶ)とCdimを交互に押さえて、左指のコードチェンジをスムーズにするトレーニングです。最初は慣れるまで、各コード8回ずつストロークし、チェンジします。慣れてきたら4回ずつ、2回ずつ、1回ずつ、というようにチェンジのタイミングを早めます。両コードとも難しいコードフォームなので、あせらずゆっくり、しっかりと。

カレイ本人は、これらのトレーニングを本番前に必ずウォーミングアップとして行っているそうで「指をフレットボードにできる限り近づけて待機させることで、すぐに押さえることができ、チェンジがスムーズになります」とのことでした。
カレイ・ガミアオの最新情報については自身のHPhttp://kaleigamiao.com/)を参照ください。

Kalei Gamiao プロフィール
1988年ハワイ・ハレイワ生まれ。13歳でウクレレを始め、多くのミュージシャンに師事した後、独自のスタイルを確立。2009年、ナ・ホク・ハノハノ・アワードのインストゥルメンタル・アルバム・オブ・ザ・イヤーにノミネートされた。情熱的な表現と技巧的なプレイ、そしてループマシンなどを駆使したステージパフォーマンスが、ハワイやアメリカ本土だけでなく、アジア各国をも魅了し、精力的にツアーを行っている。

kaleiKalei Gamiao
『These Moments』
(2016 Neos Productions Inc)
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