2016.9.12

「ハワイの結婚の歌」ソロ・ウクレレに挑戦! 松本ノボルが指導するウクレレの美しい奏で方

日本のハワイアン・ウクレレ、ハワイアン・スラックキーギター界のリーダー的存在で、トイズミュージックスクールの講師でもある松本ノボルが、トイズでワークショップを開催。ハワイアン・ミュージックをウクレレ1本で美しく奏でるためのテクニックを指導してくれました。ここでその一部をレポートします。
課題曲は、『ウクレレ・リラクゼーション〜ソロ・ウクレレで奏でる癒しのハワイアン・ミュージック』に掲載されている「ハワイの結婚の歌(The Hawaiian Wedding Song)」。映画「ブルーハワイ」の中にて、カウアイ島にあるシダの洞窟で歌われている曲で、1961年にエルヴィス・プレスリーが歌って大ヒットした、ハワイアン結婚式の定番ソングです。

まずは、ゆったりとしたテンポ感と、シャッフルするビート感を体にたたき込む練習から。メトロノームをBPM 60のテンポで「シャッフルビート」にし、メトロノームに合わせて「1(いち)と2(にい)と3(さん)と4(しい)と」と声を出します(図①)。
シャッフルビートとは、1拍の中に3つの音を入れる「1拍3連(3連符)」のうち、1つ目と3つ目の音だけ発音し、2つ目を発音しないビートのこと。「タタタ タタタ タタタ タタタ」を「タッタ タッタ タッタ タッタ」と跳ねるように発音することで、ジャズのスイング感を表現するときにも使われます。
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「このシャッフルビートを体で感じながら弾くことで、曲全体のビート感を統一し、ゆったりしたビートの中でもスイングできるようになります。特に8分音符のフレーズで、その表現力が生かされます」と松本先生。

さて、次は実際に弦をつま弾くときのテクニックです。複数の弦を同時にはじいて和音を発音する際、指1本でストロークするのも良いのですが、「各指で各弦を同時にはじく手法(2弦、3弦、4弦を同時にはじく場合、2弦=中指、3弦=人差し指、4弦=親指ではじく)を使うと、発音のタイミングをそろえることができます」と先生。
「ハワイの結婚の歌」の場合は、最初の音がDの和音。Dコードをおさえてから親指、人差し指、中指でそれぞれ4弦、3弦、2弦にあてがい同時にはじき、2拍分伸ばします。続いてA7の和音からなるフレーズでは1、2、3弦を同時にはじいて1拍、そのまま3弦単音を人差し指でではじいて1拍(図②)。
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続いて、同様のはじき方で再びDコードで2拍、D7で2拍のばします(図③)。

figure3
以上が「ハワイの結婚の歌」の出だしのフレーズです。

「この調子でシャッフルビートを感じながら弾いていけば、スローテンポでも十分、心に響く音色を届けることができます」と松本先生。ぜひこの続きも、松本先生アレンジによる譜面集『ウクレレ・リラクゼーション~ソロ・ウクレレで奏でる癒しのハワイアン・ミュージック』を参考に、挑戦してみてください。

ukelele_relaxation松本ノボル(アレンジ・演奏)
『ウクレレ・リラクゼーション〜ソロ・ウクレレで奏でる癒しのハワイアン・ミュージック(模範演奏CD付)』
(2016年 ドリームミュージックファクトリー)

 

 

FeelthealohaSuper Natural feat. 松本ノボル
『Feel the ALOHA Sound Track』
(2016 Insense Music Works)amazonbnr_itunes

「好調なセールスを続けている〈Feel the ALOHA〉シリーズ第2弾『Feel the ALOHA Sound Track』が早くもリリース。今回のアルバムは、同時リリースされたアンジェラ・マキ・バーノンによるヨガDVD『Feel the ALOHA』のサウンドトラックで、スラックキーギターに加え、ウクレレの演奏も収録。なかなか寝つけない方、爽やかに目覚めたい方のBGMにお薦めの1枚です。なお、シリーズ第1弾『RELAXY HAWAI’I ~Feel the ALOHA~』は、ハワイ・ミュージック・アワード・ジャパンの日本ハワイアン・アルバム最優秀賞にノミネートされました。こちらもぜひ!」(松本ノボル)