2015.10.1

サイズによって弾き分けるともっと広がる! ウクレレの世界

ウクレレは、その小ささからどこにでも持ち歩け、どこでも弾けるという手軽さがあります。でも、じつはそのサイズも4種類。今回は、サイズとその特徴を紹介しましょう。
ukulele_type左からソプラノ、コンサート、テナー、バリトン・ウクレレ。
(メイツ出版 面谷誠二 監修「確実に上手くなる!ウクレレステップアップのコツ50」より)

  • ●ソプラノ(Soprano)
    もっともポピュラーなサイズがソプラノ・ウクレレ。一般的にウクレレと言えばソプラノを指し、コロコロとした音色はこのサイズの持ち味です。海辺やバーベキューなどで歌いながら伴奏、なんていう楽しみ方もいちばんお似合い。主に12〜15フレットで、小さいぶんだけ価格もお手頃です。チューニングの甘さなど楽器としてのクオリティは大きいサイズに比べると多少劣りますが、そんな曖昧なところも「ウクレレらしさ」なのです。
  • ●コンサート(Concert)
    ソプラノに比べるとひと回り大きく、音量も大きめで音色もややふくよか、チューニングもしっかりしています。ソプラノだとフレットが狭くて弾きにくい、という人にはコンサートがおすすめ。主に15〜20フレットで、パワーのあるストラミングだけでなく高音でのメロディ弾きにも十分対応します。第4弦を低いG弦に替えて「Low G」にして、より広い音域を活用したインストゥルメンタル演奏を楽しむのもいいでしょう。

 

  • ●テナー(Tenor)
    コンサートよりもう少し大きく、15フレット以上あるテナーはアマチュアからプロまで幅広く楽しめる許容量をもちます。世界的ウクレレ・プレイヤーのジェイク・シマブクロはテナーを愛用、ハワイではこのサイズが主流になりつつあります。音量の大きさだけでなく、指先の細やかな表現力も最大限に生かされるためプロ・ミュージシャンも満足。ステージでの演奏用にピックアップやプリアンプを内蔵して販売されているものも多数あります。

 

  • ●バリトン(Baritone)
    ウクレレの中で最も大きなサイズですが、あまり巷では見かけないかもしれません。ウクレレの一般的チューニングが「ソ-ド-ミ-ラ/G-C-E-A」であるのに対し、バリトンは「レ-ソ-シ-ミ/D-G-B-E」、つまりギターの1〜4弦と同じ音階でチューニングするのがバリトン。そのためコードの押さえ方が一般的ウクレレとは異なります。19フレット以上あってギターの感覚で弾くことができ、その音色は深く甘くしっとり。Gordon Markというミュージシャンが、バリトンの音色を魅力的に奏でています。

 

bnr_itunes(『Hawai’i Under the Rainbow』)

(監修/おもたにせいじ/トイズミュージックスクール主宰)

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