ウクレレ奏者として、IWAO名義のファースト・ソロ・アルバム『Ukulele Man』は、1999年にリリースされました。プロデュースはおもさんこと、おもたにせいじ。

初めてIWAOさんに会ったとき、彼がポロンと鳴らしたウクレレの音色に「あ! これこそ自分が探していたものだ」と感動したおもさん。その後の人生をウクレレと共に歩むきっかけとなった、IWAOさんの細やかで優しいウクレレ・サウンドが、初めてフル・アルバムとして世に出た一枚です。

アルバムは、ハワイ島北部のワイメアにある、チャールズ・ブロットマン(Kohalaのメンバー)のスタジオ、Lava Tracks Recording Studioでレコーディング。しかもクニア・ガルデイラがウクレレを、サニー・リムがギター&ベースを弾く、という豪華な布陣です。クニアは、おもさんがリスペクトする70年代の伝説のスラックキー・ギタリスト、ギャビー・パヒヌイの孫なのでした。 「まさかこの場で、伝説のギタリストの子孫に会えるとは思っていなかったので衝撃。ウクレレをやっているだけでレジェンドと近づけるなんて、ウクレレとハワイが呼び込むフレンドリーな展開にびっくりです。その後ワイピオ渓谷のヒイラベの滝に連れて行ってもらったとき、クニアが目の前で『ヒイラベ』を歌ってくれて、これまた感動」と、おもさん。

さらに、サニー・リムは3兄妹で結成しているハワイアン・グループ、リム・ファミリーとしてもハワイで名を馳せるスラックキー・ギタリスト。彼の自宅もワイメアにあり、スタジオに向かう手前のガソリンスタンドでサニーと待ち合わせしたところ、彼は大胆にも、ピックアップトラックの荷台にウッドベースをどーんと積んで登場。細かいことは気にしないハワイ人気質に思わず笑ってしまう、のどかな光景でした。(つづく)

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IWAO
『Ukulele Man』

(1999年 ジェマティカ・レコーズ)